これは日本で言うところのコンデンサ、英語ではキャパシタと言わないと通じない。 電子回路を構成する重要な部品だが、いずれにせよ、頭文字が「C」になるので助かる。 これと「抵抗器/レジスタ」を合わせて「CR」と呼ぶからだ。
最初の携帯電話端末は若い人が見れば、「冗談かよ?」と吹き出してしまうだろう、それほど大きな機械だった。 言うまでもなく、色々なモノが昔はデカかったのだ。 エレキを使うものには、特にその傾向がある。いろいろな電気製品が時代と共に小さく作られる。 回路の集積が進んでいるが、構成する部品も小さく小さくなっている。
先日、基板に部品を実装してほしいと言われた。 かなり限界的だ。 以前も書いたように、ローズ指令に依る鉛ハンダの追放は、こういう細かい作業には負担が大きくなる。 解け難くて固い、コテの温度も400℃まで上げることがある。 いろいろな意味で危険が増大するので、手作業としてはこれより小さな部品は遠慮したい。
実装密度が上がり、ハンダも解け難いとなれば、部品の剥離や脱落の危険は、残念ながら大きく増してくる。
あなたの車の電子制御システムに異常が出ないことを祈るばかりだ。
写真は業界で言うところの「イチロクゼロハチ」、つまり長辺で1.6mm、短辺で0.8mm。 この長辺両端に端子が付いていて、そこを基板のパターンにハンダ付けする。 これを経験すれば「サンニーイチロク」なんて簡単、4倍もある。でも、現実には「ゼロヨンゼロニー」というチップがあるらしい。 そんな小さな部品をどうやって作ったのだろう、そこからして不思議である。
このように多方面の技術の積み重ねで、あなたのケータイは、そんなに小さくて軽くて高性能。 もちろん、ケータイには限らない話なのだ。
しかし、人間の大きさは変わらない。 あまりに小さく作り過ぎて、操作できなくなるのが、「オカシくない?」。
「いつまでも盲目的信念で突き進んでいたら、やがて、わたしたちは還るべき道を見失うのではないか」これをそのまま音楽に置き換えると
Blind Faith の Can't Find My Way Home という曲になる