Hamura Zoo 2015-4
羽村動物公園、其の4
冬、2匹のヤマアラシが目の前にいれば、思い出す言葉がある。
「ヤマアラシのディレンマ」。
ヤマアラシは、長くて鋭いトゲをたくさん身に纏っている。
寒い日に、互いに暖め合いたいのに、近づき過ぎると自分の針毛(トゲ)で相手を傷つけてしまう。
近づきたい、でも、近づけない。
実際には、その日はそれほど寒くはなかった。
だからというわけでもないと思うけれど、2匹が接して見えたのは、ほんの一瞬。
強いて言えば・・・、写真的に最後の2枚。
トゲのある部分同士、トゲのない部分同士をくっ付け合っていたような・・・。
愛する者と触れ合いたい、でも、それをすれば互いを傷つけてしまう。
ふたつの選択肢の間で悩みは深まる。 これが、ヤマアラシのディレンマ。