アメリカに「メンソレータム」という会社があった。
あの有名なメンソレータムを開発し製造していた。
この薬の名を短縮して呼ぶときに、「メンソレ派」と「メンタム派」がいるそうだ。
あなたはどちらだろうか。 マックとマクド、みたいなものだと思う。
本当は意味が違うのだれれど、きょうは、どちらかというと「メンタム派」の話?
ご存知のように、日本でこの薬のライセンス保有していたのは「近江兄弟社」。
この会社を作ったのは「ヴォーリズ」というアメリカ人である。 不思議な人だ。
後にこの会社は経営破綻して、現在は「ロート製薬」がメンソレータムの権利を持つ。
ところが近江兄弟社は、今度は大鵬薬品の資本を受け入れ再建へ向かう。 しかし、既に手放したメンソレータムは作れない。 そこで極めてよく似た「メンターム」というものを製造販売することになった。 普通なら類似商品として訴えられそうなものだが、ヴォーリズの御威光か、その辺の話は聞こえてこない。
「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ /1880〜1964」の遺産はたくさんある。
あり過ぎるほどある。 日本に多大の貢献をしてくれた。
彼はアメリカからやって来た、そして日本に帰化した。
アメリカから来て日本に留まった人という意味か「米来留/めれる」と名乗った。
ミドルネームを用いた洒落だろう。 帰化後はこの名を用いた。
普通には建築家として、非常に高名だけれど、その他の働きにも注目させられる人だ。
ヴォーリズは、上坂冬子の論文で知られる「天皇を守ったアメリカ人」でもある。
ここには、天皇家の存続に対する彼の尽力が描かれる。 ホントに不思議な人。
つい最近、家の中でこの大きな瓶を発見して、ビックリしたのだった。
大きさは違うけれど、メンソレータムとメンタームの写真。
メンソレータムは女の子、メンタームは男の子のキャラクタ。
ことの経緯からして、どちらも同じようにご愛顧頂ければと思う。
男は黙ってメンターム。 女は黙ってメンソレータム。