その日は早く帰って欲しかったので、現状で映っているから、と断った。 彼の常識としては「あり得ない話」である。 そのアンテナを繋いでも、「地上デジタル」は映るわけがない。 一所懸命に考えている様子だったが、信じられないから家のテレビを見せてくれという。 でも、それは断りたい。
思いついて、リモコンを見せた。 これで理由は別にしてデジタル放送を見ていることが理解できると思う。 しかし、アンテナの件から頭が切り替えられない。
混乱して、いろいろと質問して来るが、矛盾点が多い。 その仮説は成立しないよ、と言いたいところだが、ここは我慢。 たっぷりの「謎」を背中に担いで、彼等は帰っていった。
VHFのアンテナが建っていれば、その家に飛び込み営業。 無条件にお客さんだと思い込んではいけない。 それが間違っていたときに、混乱の沼から這い上がれない。
彼はどこまで「上流に遡って考える」ことが出来るだろう。
考えを整理して戻ってくれば、そこから「カンファレンス開始」。 正しい診断に導いてあげよう。 予断を排除しなくてはならない、都合の良い事実と真実は違う。
流行の言い方では「見立ては要らない」、となる。
そうそう、「カンファレンス」といえば、nhkの「ドクターG」面白かったな。 あの番組が爽やかな気分にさせてくれるのは、それだけ現在の医療に対する不安や不信が、わたしたちの中にあるからだろう。 番組では「Ben Casey/ベン・ケイシー」のテーマが使われていた。 懐かしい。
この番組は小学校のときのお気に入り。 YouTubeでオープニングを探したら、英語版に良いものがなかった(ちょっとビックリ&ガッカリ)。
これはスペイン語版だけど雰囲気は分かる。 チレも(República de Chile)もスペインに征服されて、スペイン語だし。 でも、スペイン語のところは、頭の中で英語に吹き替えてみてください。
「男・女・誕生・死亡・無限」