「ゴメンクダサイ。 あなたは『地デジ』を知っていますか」、その台詞を言うには相手が悪いんじゃないの、とは思ったけれど、知らないことにした。
「チデジですかぁ、痔になってお尻から血が出る、あれですか、血・出・痔?」。
相当、面食らったようだった。
(それにしてもセンスの無い略語だこと。 もっと綺麗な音を並べないとね)
我が家は玄関横にVHFのアンテナを建てている。
それを見て、アナログ放送が打ち切られ「あんたの家はテレビが見られなくなるよ」と言いに来た。 「しかし、心配しなくて良い。 チューナーを購入してUHFのアンテナを建てれば、今のテレビのままで、デジタルと同じくらい綺麗な画面が見えるようになるのだから」という話だった。
(テレビの性能ってものがある、だから、それは間違いだと思うけれどね)
で、金額は、5~7万円だという。
もちろん、笑い事ではないのだ。 この件は重要で、高いテレビを売りつけられ、あげくにアンテナ代はもっと高い金額を請求をされた、なんていう話も聞く。 もっとスゴいのは、テレビを売りつけられ、配送してきた人間が、元のVHFのアンテナ線を突っ込んで、「ああ、綺麗なりましたね」といって逃げてゆくとか。 これは難しい問題なのである。
(東京スカイツリーが完成してもね)
で、先ほどの男性は、シャベクリが少しおかしく、どうも「チレジ」と聞こえる。 程度の問題かもしれないし、そんな発音のことで人をバカにしているわけではない。
それはそうなんだけど、メモ用紙に書いて説明するときに、彼は「地レジ」と書いた。
ウチは必要ありませんからと、お断りした。 今度また来たらどうしよう。
「このVHSのアンテナで映ってますよ」とは言ってない。
(このアンテナでFM放送を聞いているのだ。 バロイト音楽祭とかね)
実際にはこの白くて長いボックスに入った「室内アンテナ」を使っている。 メーカーである「マスプロアンテナ」の人間じゃないと、これは分からないだろう。 おまけに、光ファイバーは2社で、2線来ている。
彼が帰って10分、勝手に郵便受けにチラシを突っ込む人が廻ってきた。 ゴソゴソと差し込み、チャリで次へ行った。
内容は「中澤裕子氏の DHC プロテインダイエット」、それともう1枚。 地元のケーブルテレビ局の広告だった。 「アンテナを建てずにケーブルでデジタル放送を見よう」、という広告。 ちょっと笑える。
Very High Frequency から Ultra High Frequency、
地上デジタル放送へ、うまく移行できるのだろうか。
スカイツリーは、どんどん成長して、昨晩はライトアップの試験もあったけれど。