昔の東京地域の言い方で「てやんでぇ、べらぼうめ」というものがあるようだ。
「てやんでぇ」は簡単だ、「何を言っていやがるんでぇ」の短縮系、つまり、「あなたは、いったい何を言っているのだ?」の意味。
よく使われる言い方、「What are you talking about ?」に似ている。
では、後半の「べらぼうめ」、こちらは何だろう。
自分としては「途方もない」みたいな意味に使うことが多い。
「べらぼう」には、語源が諸説あるようだ。
そのひとつは「へら棒」、「ヘラ」も棒の一種かもしれないが、何かを潰す、すり潰すときの道具のことだと思われる。 この場合の意味として、ご飯粒をすり潰して糊などを作ることを考えてほしい。
コメなど穀類の「穀」、これを潰す行為を「こくつぶし/ごくつぶし」。
これを行なう道具という意味で「へらぼう/べらぼう」。
だから「べらぼうめ」と言われれば、この場合「無駄飯喰らいの役立たずの穀潰し野郎」と言われるに等しい。
この説を採るなら、我が家にこの言葉がピッタリくる「べらぼうで、穀潰しな状況」がある。
暑さに向かって、猫の毛が抜ける。
それもあるからだろう、アミも食べたものを吐くことが多い。
夜中に寝ている人間を起こして、「おなか空いた、御飯食べたい」。
新しいドライフードを器にチャリリ~ン。 これをカリカリする。
じゃあね、こっちはもう寝るよ、とベッドに戻ると、可愛い高い声で「グエ~」っとなることがある。
これこそ完璧、「もったいない話」である。 こちらは後始末しながら「食べる前に吐けば良いのに」と思うのだが、このメカニズムはよく分からない。
でも、君は充分役に立っているよ。 苦しそうで可哀想なアミちゃん、大丈夫?
今朝も、大事な試合前に起こしてくれたものね。 独軍を封じ込め、無敵艦隊勝利。