ごらんあれが立飛企業 西のはずれと 見知らぬ人が指をさす
西日返す窓のガラス拭いてみたけど 遥かに霞み見えるだけ
さよならあなた わたしは帰ります
エンジンの音が胸を揺する 泣けとばかりに ああ 接収企業 梅雨景色
最近、立川へ出掛けることが多かった。 五日市街道から、昭和記念公園の北側を東へ進み、多摩モノレールの下を車で走る。 途中に印象的な建物がある、前から気になっていた緩い円錐形の塔である。
車を降りて見てみたら、碑が建っていた。 ここは「立飛企業発祥の地」らしい。 正式な読み方は知らないが「タッピ」と聞くことが多い。 行ったこともない竜飛岬が思い出された。 梅雨景色としたが、今年は梅雨は遠いらしい。 むしろ、爽やかな天気だった。
これは、「立川飛行機」の残像といって良いのだろうか。 この飛行機製造会社は「中島飛行機」の「隼」を転換生産していたことで知られる。 戦後は連合軍に接収され、以後は飛行機の製造には成功しなかった。
メンバーの一部は、以前にも紹介したが、電気自動車の「たま」の製造に関わることになる。 「東京電気自動車」は、その後には「プリンス自動車工業」となり、そして現在では「日産自動車」に合併されている。
トヨタ自動車」にも人脈を繋ぎ、日本の代表的な自動車の開発に貢献したそうだ。 優秀な技術者集団だったのだ。
その発祥の地なればこそか、見過ごすことの出来ない佇まいに、いつも訴えかけられていたのだった。
現在、「立飛企業」の本業は、Wikiによれば不動産賃貸業とのこと。
その向かい側は、こんな風景なのだ、多摩モノレール。
家に帰って撮った写真を見てみた。 偶然の色の具合だろうか、この絵から聞こえて来る音楽は、ひとつだけだった。 実は、知り合いのブログでも同じことが起こっていたが、たぶん色合いと空中にある建造物が、それを思わせるのだろう。
この絵を見て「バグダッド・カフェ」だ、と呟いてしまう。
1987年制作の西ドイツ映画、ドイツのローゼンハイムからやって来たジャスミンという女性の話だが、結果的に彼女は女神として存在する。 ときに、こんなことが実社会でも起こるのだろう。
あの超有名な主題歌、Jevetta Steele - Calling you