Figure Skating - Ladies Free Skating - Day 14
VANCOUVER, BC - FEBRUARY 25: Mao Asada of Japan competes in the Ladies Free Skating on day 14 of the 2010 Vancouver Winter Olympics at Pacific Coliseum on February 25, 2010 in Vancouver, Canada.
In this photo: Mao Asada Photo: Cameron Spencer/Getty Images 2 月 25, 2010
美しい!
女子フィギュアのフリー・スケーティング、午後いっぱい掛けてビデオを見た。「金」という名のサウス・コリアの選手が金メダルを取った。 マオはこの勝負に負けていた、その悔しさは計り知れないが、彼女は「持てる力」を出し切れなかった。
その理由は、いろいろと挙げられるが、逆に、ユナ・キムのことについて考えてみよう。
トリノ出場は無理、では次を考えるしかない。 次はカナダのバンクーバーだ。 では、カナダで練習しよう。 コーチもカナダの英雄、ブライアン・オーサーに頼もう。 4年間も、ユナ・キムは半ばカナダに暮らし、第二の故郷と宣言している。
カナダ国内でも地元選手と同様に応援を受けている。 つまり、押さえが利いているのだ。
ショートの演目は、やや、大衆演劇風であり、内容についての批判も聞こえてくる。
私見だが、そもそもボンドガールと言うものは、敵としてボンドを殺すために現れるか、味方として共に闘い、後に仲良くなる役目として設定される。 だから、この場合のボンドガールを演じるということの意味が分からない。
しかし、非常によく考えられた「音楽の編集」と、その「振り付け」は大したものだった。 吟味していないが、音楽は練り上げられていて、数度聞いただけでは追跡しきれない。 個人的には「二度死ぬ」に入るところなどが好きだ。
フリーのガーシュウィンは「ヘ長調の協奏曲」、アメリカ人作曲家の作品。 彼はパリへ渡りモーリス・ラヴェルに教えを請うたことがあった。 ガーシュウィンは黒人からジャズのインスピレーションを得た作曲家として有名だ。
つまり、カナダと同じ北アメリカ大陸の国を意識し、ヨーロッパも意識し、黒人も意識し、それをアジアの女性が演じる。 このイメージの広がりを想像してみよう。 ここでも、押さえが利いているといえるだろう。
対してマオは、そこまでの準備をしていただろうか。 金メダルへの道は遠い。 綺麗事では済まない、という言葉が思い出される。
4年前、そこまでの準備をしたと思えない荒川静香が、純粋に演技の内容で金メダルが取れたように感じられたことが、詰めを甘くしたのかもしれない。
マオ陣営に対する批判はここではしないが、これからのコーチの選択など、やり直すことは多いと思う。
スケートに大革命を起こしたマオは、なにがどうなっても我らの銀盤の女王、今回は「銀メダルの女王」なのだ。
闘いは終わった、日本代表のスケーター全員を讃えよう
1931年、作曲者自身が指揮する「パンプ・アンド・サーカムスタンス」
Elgar conducting