Tanith Belbin and Benjamin Agosto, USA
フィギュアスケートは、基本的にはヨーロッパの競技だった。
氷を張ることのできる施設がなければ、練習は難しいということもあるし、参加
する国は現状では少ないが、しかし、ここではちょっと異変を感じる。
日本選手の活躍には驚かされる。 ここまでヨーロッパ起源の分野で日本が注目
されたことはない。 「アジア」も強いが、中でも「日本」の強さが目だつ。
理由は複合的なものだと思う、国内のスケートブームの衰退に逆比例するようで
興味をひかれる。 スケート場の閉鎖には歯止めが掛かったのだろうか?
日本国籍の日本人選手に限らず、外国へ籍を移して活躍している日本人選手がいる。
また、最初から外国籍だが民族的には日本人、という選手もいる。
それらを合わせると、業界内で日本の勢力はかつてない大きさとなっている。
理由は分からない。 いつまで続くのかも分からない。 単なる偶然かもしれない。
フィギュアスケート、主要な競技としては、男子のソロ、女子のソロ、男女のペア、
それと、「アイスダンス」ということになるのはご存知の通り。
さて、ここに面白い事実がある。
活躍中の日本人選手だが、ひとりなら良いが「ペア」になるとちょっと難しい。
そして、「アイスダンス」になると、今度は「出る幕が無い」のだ。
アイスダンスは、「体操」と「新体操」の関係に似ているが、ペア競技があまりにも
アクロバティックな運動競技になってしまったことに対する反省だろうか。
競技発生の詳しい経緯は知らない。 意外に歴史は古く、20世紀の中庸には種目と
して成立し、インスブルック冬季五輪大会(1976年)から正式種目となっている。
「ヨーロッパ勢」と「北米勢」が強い。
社交ダンスは日本でも行われている。 バレエも人気がある。 スケートも強い。
そして、最近は演技力も付いてきている。
だが、まったく氷上で踊れない。 これが日本人というものなのか。
この不思議を、よく考えてもらいたい。 解き明かされるべき秘密は何か?
とにかく現状は、そのような有様である。
もちろん、ここにも変化が欲しいところなのだが。
Tanith Belbin and Benjamin Agosto
(バンクーバーでメダルが期待されるアメリカのユニット)
タニス・ベルビン & ベンジャミン・アゴスト