これは珍しくないだろうが、市内の何か所かに、ラウドスピーカが設置
してある。 火事があると出火場所などを知らせてくれるし、消防団員
に集合を呼びかける。
その設備を使い「迷子のお知らせ」というものが放送される場合もある。
幼い子供の容姿服装が伝えられ、市民に捜索を呼びかける仕掛けだ。
見つかれば、その旨、改めて放送され一件落着となるのだが、ここ数年、
その様子が変わってきた。
迷子の年齢が上がってきたのだ。 つまり、高齢者の迷子である。
世の中を反映している、と言って良いのだろうか・・・。
実は、福生市で23日の夕方から「80歳代半ばの女性」が行方不明らしい。
きょうで三日目という状況。 ご家族の心配も大変なものだろう。
この行方不明の女性は、その放送によれば「電動車椅子」に乗ったままで
居なくなったそうだ。
その乗り物の性能を知らないが、簡単に隣町ぐらいなら移動可能だと思わ
れる。 ということは、より広範囲の捜索が必要になる。
市役所に問い合わせたら、昨日の時点で市外で見かけたという情報が寄せ
られたそうだ。 これからは、このような状況も想定しなくてはならない。
もっと、不明情報の徹底が望まれるのではないか、そう思うが、そこまで
対応できていない。 放送がうるさいと言う人まであるらしい。
こちらの感覚では、広報車も出した方が良いと思えるくらいなのだ。
普段は付き合いがなくても、緊急時には市民が協力し合う心情が、もっと
醸成されなくてはならないだろう。
他者を許す気持ちの余裕が、ほとんど消えてしまいそうになっている。
不明者発見の知らせを、この場で報告できることを祈るばかりだ。