来月の4日は「スプートニクの日」でもある。
宇宙開発に遅れを取ったアメリカが、地団駄を踏んで悔しがった日、とも言える。
この屈辱が、月面の有人探査を目指す「アポロ計画」へと導いてゆく。
スプートニクは1957年10月4日、旧ソ連が打ち上げた人類初の人工衛星。
直径が60cmに満たない球形に、アンテナが4本付いた姿を思い出す。
当時の同盟国「東ドイツ」はこの快挙を讃え、スプートニク(衛星の意味)の同義語を、
新開発の自動車に授けることになった。 それが「Trabant」である。
ある意味で、現地では人気の名車であり、西側から見れば有名な迷車ということになる。
車体が紙で出来ている等、伝説は数限りない。
家の中にいてもトラバントが通ったことが分かったという。音ではなくて、その匂いで。
つまり、これは環境性能が著しく劣っているという意味となる。
紫がかった白煙の彼方に車は走り去る、と言われていた。 東西ドイツの統一後、東側の
人たちは、西側の「民衆の車」の高性能ぶりに、さぞかし驚いたことだろう。
排出ガス規制をクリアできないままに、1991年、生産終了となってしまった。
現在、ドイツのフランクフルトでは、あしたまで恒例の自動車ショーが開催中だ。
ここに面白い車が登場した。
いや、これは凄い。
電気自動車となって生まれ変わった「トラバント」がそこにある。
Musik The Spotnicks/霧のカレリア