円安だと言う。 日本のお金の価値が下がっているらしい。
数十年前のこと、アメリカの1ドルは、日本の360円だったのを知っている。
相場は固定され、円とドルの関係は変わらなかった。
1949年から1971年まで、「ブレントン・ウッズ体制」の下で固定レートが続く。
その後、有名な「ニクソン・ショック」が起こり、ドルが不安定になる。
そして、「スミソニアン協定」により、ドルが切り下げられる。 1ドルが308円の時代。
しかし、ドルは固定相場を維持出来ない。
1973年2月、現在の変動相場制へと移行することになり、現在へと続いている。
当時、円の価値が上がっていったのだ。 何もしてないのに、持ってるお金が増える感覚。
それまでは、外国へ行くのも大変だった。 しかし、外国の全てが安く買える。
当然のように、海外への旅行ブームが沸き起こる。 「外国で買い物しちゃえ」。
免税店というものがある。
お酒が2本まで買えたように記憶している、税金無し、しかも強い円で。
みんなして、日本への土産にこれを買って帰るのだ。 小さな投資が変身する。
ということで日本中の家庭に、「洋酒様」が鎮座することになった。
あちらで買った(日本で買うと高価な)洋酒が。
じつは、その頃に購入され、40年くらい日本で寝かされたスコッチを頂いた(笑)
箱詰めの瓶が入った袋にある字を読むと、買ったのはマニラの免税店らしい。
DUTY FREEとあるので、関税が掛かってないということかな。
これを買った人は、ウィスキーは飲まないそうだ。
でも、買っちゃう。 それが時代というものだろう。
そこで、お訊ねしたい。 ひょっとして、お宅にもこんな瓶が眠っているのでは?
では、1本、開けてみようか。 ジョニーさん、目覚めの時だよ、さあ起きて。