東京国体が始まった。 国体の競技を見るのは半世紀ぶりだろうか。
思い返せば、あれはトウキョウが二度目に招致したオリンピックが開かれる前年だったような気がする。 山口県での初めての国体だった。 競技の内容は覚えていないけれど、市内に「サルビア」の花を植えた、いたるところに。 あの赤い花のことだけ覚えている。 それと、日本中で流行していたのだろうか、ナチス式の敬礼。 中学生だったけれど、行進などで何度もやらされた。
その翌年、1964年のトウキョウオリンピックでも、日本選手団はナチス式と見紛う敬礼をして入場した。 世界が驚いたものである。 このような世間知らずをこの国は繰り返していないか、気になる気になる気になる(笑)
もちろん、これは古代のローマ帝国にその源がある。 しかし、第ニ次世界大戦後に国際社会への復帰を目指した大会での大失態だった。 ムッソリーニからヒトラーへ伝わった敬礼、当時、国連(連合国)から悪の枢軸と言われたイタリアとドイツとニッポン。 その関係を思い出させるものだった。
余談ながら、第十二回オリンピック東京大会組織委員会の委員長は、徳川宗家の16代当主であらせられる徳川家達(トクガワイエサト)様(田安家出身)だった。
大河ドラマの「篤姫」にも登場していたような気がする。
「有色人種が初めて開催するオリンピック」になるはずだったけれど、時勢により、東京市はその権利を返上した。 日本では、「紀元二千六百年」の記念行事だったのだが・・・。
では、これから競技を観戦しに出掛けてみよう。