陰と影を使い分けようとするなら、その意味を考えなくてはならない。
日蝕のときに、月が太陽を隠す。 暗く見えるところは月の陰。
そして地上が暗くなるのは月の影の中にわたしたちがいるから。
光のあるところには陰がある。 影も出来る。
陰は光を受けた反対側に出来る暗い部分で、それが他のモノに落としているのが影。
あなたが太陽を背にして立てば、あなたの正面は陰になっていて、地上にあなたの姿が映っているなら、それが影。 似ているようで違うし、それを日常生活で言い分ける必要があるかどうか、それも分からない。
でも、例えば、影絵と陰絵は違う。 映し出された影を見るのが影絵。 シルエットで何かを表現すれば、そちらは陰絵というかもしれない。
陰と影は分ち難く、どちらも写真の重要な要素。
例外的に写真の世界には「無影撮影」、というものがある。
我が家にもリングライトがある。 リングライトの輪の中にカメラのレンズを入れて、どの方向にも影が見えないようにして撮影する方法。 いわば、満月の状態。
でも、絵としてはつまらないモノになりがち。 資料性が優先されるときに使う。