近所に畑がある、日々様子が変わるので面白い。
土も見ていると、その変化に驚く。
残った作物を放り込んでおく穴があった。
その穴から黄色いものが見えた。
それが花であることは分かる、近づくとアブラナ科、いわゆる「菜の花」。
穴の中には朽ちようとしている「白菜」。
あぁ、これは「白菜の菜の花」なんだ、と思う。
そして、その横には、最初何だか分からなかったけれど、白い花を咲かせた「大根」。
こちらも無造作に置かれたまま、朽ちてゆくところ。
どちらも菜の花、春の菜の花。
自らの身体に持つ最後の力を振り絞っているようでもあるし、別に特別なことでもないように思える。 定められた作法通りに、その場その時で最適な行為を選択しているのだろうか。 命を繋げという指令を守るために。