我が家では、靴を履いたまま生活する。 これを「土足」という言葉で表現するのは、あまりにセンスがないし、心に余裕がないと思う。
完全に履物を排除した生活様式なら、靴のまま家に上がるのは緊急の事態だし、戦争中みたいなことだ。 その場合は「土足」という。 相手を考慮しない状態、意図的に攻撃する状態のこと。
自分の靴が汚れていたら、それを拭って建物に入るのは常識。 犬はそれを覚えたりできるというが、猫にはかなり難しい。 アミは出来ない。
猫は、床で生活している、履物無しに。 だから、その生活面である床を掃除をしてやらなくてはならない。 人は椅子に座るけれど、猫は床に横になったりするから。
床で生活するということは、今でも珍しいことではない。 畳が少なくなったくらいで、床に座ったり、ゴロゴロすることは考えられる。
近世まで日本で使われていた道具に「脇息/きょうそく」というものがあるけれど、使ったことのある人は少ないだろう。(実は、わたしは経験がある・笑)
イメージとしては、江戸時代のお殿様が脇に置いたり、前に置いたりして、寄り掛かっている姿。 英語なら「arm rest」だろうか。
子供の頃、それを置いてある旅館があった。 最初は寄り掛かっているものの、そのうち、腰掛けたりして怒られるのである。
これで、その形は想像いただけたと思う。
さて、我が家、椅子生活の人間には必要なくても、床生活者も存在する。
摩訶不思議、「猫が『脇息』を使っている」。
以上、時系列。