樹皮図鑑では樹皮を中心に樹種を解説している。
「樹皮を見る」ためには近づかなくてはならない。 全体が見えなくても、手で触れるほどの距離に近寄る。 全体像を見ることと、そこが大きな違いといえる。
落葉樹の場合、葉のないときに樹種を特定するためにも重要とのこと。
木の肌は、樹皮だと思う。
でも、それを覆い隠す茂った葉に、ついつい注目してしまう。 「葉」はとても重要、しかし、違う視点から見ることがあっても良いだろう。
これは、隠していたものが暴かれる、というほどのことではないけれど。 ここで、ある映画を思い出した。 そちらに話を移すか迷ったけれど、少し書いておく。
トラン・アン・ユン監督の「夏至」、有名なヴェトナム映画だ。 母親の命日に集まった三姉妹の様子が描かれる。 暗闇に置かれていた事柄に向かって静かに光が射してゆく・・・。
思い出したのは、きょうが「夏至」ということ、それとこの映画、三姉妹の長女の夫はフォトグラファーで、「植物図鑑のための写真」を撮るのが仕事だったように覚えているから?
雨の日、深い色合いが鮮やかさを増す樹皮の様子。 カエデ属の木。(反町公園にて)