「三寺」という言葉があった、今もあるかもしれない。
中央線沿線で人気のある街の名で、ライバル同士なのだと言われたりしていた。
このみっつの寺とは、「吉祥寺」「国分寺」「高円寺」。
それぞれに面白い街だと思う。
寺の「じ」ではないけれど、この「じ」という音に準じて、当地では「八王子」というのも大きな街である。
何事であれピークは続かないので、栄えれば衰退し、また復活するのかもしれない。
業態でも人気の変遷がある。 百貨店の衰退はどこまで続くのだろう。
八王子の駅に「SOGO」がある。来年早々に閉店するとニュースで聞いた。
都内に客を奪われているのだそうだ、交通の手段が発達すると人は動き方を変える。
しかし、これで56万都市である八王子からデパートが消えてしまう。
「鈴木店長、黒須市長、商工会議所の田辺会頭、こんなことで良いのでしょうか」
この建物は、古いと思う、だから面白いということもある。 なんといっても駐車場が良い。 良いというか変わっているのだ。 近郊にお住まいで、クルマ持ちなら、閉店までに一度遊びに行って欲しい。
この仕掛けは、ちょっとしたアトラクションに感じた。
これは言葉でも、写真でも表現が難しい。ムービーが適当と思われる(笑)
クルマを運転したままエレベータに乗り込む、操作する人は居ない、勝手ガーッと上昇、駐車専門のフロアまで運ばれる、そしてエレベータから車を出して駐車スペースへ自分で移動する。
この車ごと閉じ込められるエレベータの箱が、ちょっとした恐怖なのだった。
あれって、今もあるのだろうか。それほど古い話ではないけれど、思い出そうとしてもなんだか曖昧恐。 恐怖のせいか、記憶が途切れている・・・。
気になって調べてみた、ネットでは探せず、「そごう八王子店」へ電話してみた。
即答は得られなかったけれど、社内の歴史を調べて頂き、総務から報告を受けた。
先ほど紹介した駐車システムは1983年の開業時から、1998年の改装まで運用されていたそうだ。6階、7階、8階に、各35台ずつを駐車したとのこと。 もったいない使い方だったと言えるだろう。 現在では売り場として利用されている。
文化遺産ともいえる駐車場は消えていた。 記事の意味はなくなったかもしれない。
三寺の街でも、それぞれに大変な時期ではあると思う。