以前のように「来年こそ、良い年でありますように」と言えないところが辛い。
ここ暫く、わたしたち日本人は去年より良い年になった、という経験をした人が少ないのではないだろうか? 明日のシアワセを思えないとき、人は辛いのである。
12月、クリスマス・シーズン。 我が家はキリスト教徒ではないので、葬式のときの仏教のような取り組み方になる。 「メリー・クリスマス」は言えない。 正しく宗教をしている人に失礼な気がするからだ。 クリスマスという形でなくても、本来の姿である「冬至の祭り」は行ないたいもの。 太陽の復活を祝いたい。
クリスマス・ホーリーという木が玄関横にある。
クリスマスの装飾に使われる聖木セイヨウヒイラギ、少しだけ赤い実がついた。
セイヨウヒイラギは「モチノキ」の仲間、でも、日本にも「柊/ヒイラギ」という木がある。 葉っぱは似ているようだけれど、見慣れてくると随分違うのが分かる。 こちらは「モクセイ」の仲間だそうだ。 葉は薄く、実の色は黒っぽい。
こちらの写真は、ちょっと面白い。 奥に見える緑がセイヨウヒイラギ。 手前の赤い葉、赤い実の植物は「ナンテン/南天」、その実はセイヨウヒイラギと似ている。
その名の音から「難を転ずる」とも言い換えられる。 だとすると、これも聖木のひとつだろうか。
赤い実に古代の人は聖なる力を感じたのかもしれない。
秋の収穫が終わり、冬を耐え忍ぶ人々に勇気を与える赤い実。
来年の見通しは? はっきり見える人が羨ましい。
Holly Cole Trio - I Can See Clearly Now