この時期は各大学で学園祭が開かれる。 隣町の隣町、青梅市にある「明星大学/メイセイダイガク」青梅キャンパスの「蒼星祭」へ行って来た。
今回は、同校でお馴染みの「公開講座」が、学園祭に組み込まれていた。
土曜日、関東地方は台風に見舞われていた。 コースは読み切れず、上陸の危険もあったけれど、嵐の中、多くの人が聴講に訪れた。
今回の講師は、イオンエンジンで「イトカワ」への往復航行を成功させた宇宙科学研究所教授の「國中 均/クニナカ ヒトシ」博士である。
2010年の科学者10人に選びたい。 過去の偉業に対する評価のノーベル賞受賞より、今年の事実は、遥かに高揚感がある。
奇跡の帰還「はやぶさ」のエンジンを作った男。
技術的なことには触れたくないけれど、ひとつだけ(笑)
図にもある「効率の良いエンジン」の考え方が面白かった。 わたしたちがロケットというものを見るとき、それは殆どが「燃料の入れ物」である。 その先端辺りに、宇宙へ運びたい荷物が乗っけられているに過ぎない。 化学燃料の噴射速度は、今回の講義によれば、秒速3kmが限界なのだそうだ。
対して、イオンエンジンはその10倍の速度を達成するという。
わたしたちの周りにある馴染みのエンジンは、自動車のエンジンだろうか。 その効率の良さは、同じ仕事量に対する使用燃料の少なさで、それを想像する。
しかし、10倍の速度が出るなら、燃料の使用量は「10分の1」で同じ仕事ができる、と判断するらしい。 なるほどね。(笑)
学園祭は天候のせいで、午後2時に中止となった。 中庭の木々の葉が風に震えていた。 講演前には、電車の運行状況なども説明された。(その時点で、武蔵野線が止まっていた、講演後、京王線も運行停止)
そんな中で、台風最接近に余裕を持たせるために、講演時間は少し繰り上がった。
講演後は写真撮影を求められたり、サインまで欲しがる人もいた。 御著作の購入者には権利があるかもしれないが(笑)
彼等は史上初めて、動力航行で宇宙を旅するマシンを造った。 そして苦難を乗り越えミッションを成功させた。 そのマシンこそが「宇宙船」と呼ばれる。
最初と最後の写真の説明(必要ないかもしれないけれど、念のため)
会場のAVルームへ至る建物のエントランスホール天井の照明
(開始から35秒くらい)タイトルの「HAYABUSA」の後に映るのがイオンエンジンの噴射、
3基を使用、CG映像