恵比寿麦酒記念館に入ってみたけれど、たぶん、春に行ったサントリーの武蔵野工場と変わりはないだろう、ということで見学ツアーは遠慮した。 今からビールを飲む、そんな気分じゃなかった。 もう、充分飲んでいたから。
その隣に「恵比寿神社」がある。 駅や地名がヱビスビールに縁あるものなら、この神社も同様なのか、もしくは、この神社が由来なのだろうか。
家に帰って調べたら、そもそもは「天津神社」というものがこの地にあり、創建は不明。 戦後に兵庫の西宮神社から「恵比寿神」を勧請/カンジョウ、合祀/ゴウシして社名も変更したようだ。
ビールがこの地を変えたわけである。 日本麦酒醸造が「恵比寿麦酒」を製造販売したことに始まり、現在の「恵比寿ガーデンプレイス」に繋がってゆく。 なんといっても、神様まで連れてきちゃったわけだから。
神話というものは古い話で、あれこれ推測することしか出来ないところがある。 大きく変化することもあるし、言葉を選ぶなら「神話は育つ」、「神話は成長する」、とも言える。
現在、わたしたちが見る「ヱビス様」は、竿と魚を持っている。
簡単に連想すれば水や海に関係する、漁に関係する。
その結果の富に関係する、そんなイメージがある。
ビールの名前としても、素晴らしいものだと思う。 「ご利益/ごりやく」は証明された。
この場所へよく行く方々には常識だと思う、蛇足だが、地名としては「恵比寿/エビス/Ebusu」なのだけれど、恵比寿ビール関係の場所や建物などは「ヱビス/Yebisu」という表記になる。
ヱビスビールはプレミアムビール、第三のビールじゃない、だからちょっと不思議。
JRの恵比寿駅ではホームでもこの「第三の男」が聞こえて来る。