なんとか「馬頭星雲」のような形にならないものかと。 そんな冗談を思い出させるほど(悪戯を思いつかせるほど)、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された「馬頭星雲」は、素晴らしいものだった。
夕焼けの見えそうな所へ、カメラを持ってい移動する。 今まで、期待は全て裏切られている。 もちろん、勝手に期待する方がオカシイのだが、いつか成功するかもしれない。
諦めて、暮れかかった道を歩いて来た、家が見えたので少し離れた場所から撮ってみよう。
後から気がついた。 撮った方もそれを知らずに、撮られた方もそれを知らずにいた。
拡大していくと、左の窓に女性が写っている。
ファインダーの四隅は見る、モニターの四隅も見る。 でも、見落とした。 家を撮っているつもりだった。
人間は意識していないものは見えにくい。 目に入らないのだ。 入っても認識できない。 だから殆ど見えない。
目を向ければ見えるのではない。 人がモノを見るには強い意志が必要なのだ。