自分が普段、食前酒にシェリーを飲むなんて生活スタイルではないので、この酒については殆ど知らない。 飲んでみると、食中酒としても良さそうな味に思えた。 シェリーとは、それが作られる地域名の英語読み。 その名が流通するほどに、イギリスでの消費量が多いのだそうだ。 スペイン生まれのイギリス育ち。
これは種類を言うなら「酒精強化ワイン」。 ワインにブランデーなどを足して仕上げる。 ポルトガルの「ポルト酒」も酒精強化ワインという、違いは何だろう。
調べてみたが、アルコールを添加するタイミングが違うらしい。 ポルトは飲むと甘い、つまり、ワインに糖分が残っている状態でブランデーを足す。 シェリーは甘くない、こちらは糖分がアルコールに変わり、発酵が終わった状態でブランデーを足すそうだ。
ラベルに PALE CREAM とあるのは、(これは聞いた話で、実感しているということではないので悪しからず)甘口の「ペドロ・ヒメネス」と辛口の「フィノ」という種類を合わせたものらしい。
恥ずかしながら、名前が気に入ったという「シロウト買い」。 「ISIS/イシス」はエジプトの神話に出てくる。 「OSIRIS/オシリス」の妹であり妻である。 処女のまま兄の子を身ごもる、その子が「ホルス」、彼がファラオへと繋がってゆく、その話は面白いがここでは説明しない。 「ミイラ」と、エジプトで見られる「目」のシンボルがあるが、それらを説明する話でもある。
イシスとオシリスの名はモーツァルトの「魔笛」で聞いたという方も多いのでは? 実はそこに惹かれた。
「イシス」の名を酒の名前にすることは許されるか、異議があるかもしれないが、酒と神は仲が良い?
この英語読みの「アイシス」を某国の自動車製造会社が商品の名前に登録した。 これは、個人的にはちょっと引っ掛かる。 他民族の「神」の名である。 軽率ではないだろうか、もう少し謙虚さが欲しかった、と思う。
この件と関係あるかどうか知らないが、この会社は現在、大量のリコール問題に揺れている。 機械的な不具合と電子的な不具合が絡み合った「ハイブリッドな問題」が突きつけられ、注目を集めている。
「魔笛」からパーペの歌で「O Isis und Osiris」
なんと、英語の歌詞だ。