さすがに、赤穂浪士の討ち入りの季節だ、お江戸にも雪が降る。 こうして何百年も暦は繰り返す。 思わず、気候変動の危機を忘れそうになる。 関東ではこの雪は春の先駆け、乾燥した馬鹿みたいな晴れもここまで、雲さえ出れば、厳しい放射冷却から救われる。
外は雪が積もっている。 初めは土の上に積もり、気温の下降とともにアスファルトも白くなる。 春を迎える準備だ、目出度いものを作ろう。 色が紅白なだけだが、「紅ショウガ」である。
実は、夫婦ふたりとも「甘酢」が苦手だ。 「甘・酸っぱ・塩っぱい」が苦しい。 世の中に紅ショウガというものがある、赤くないものもある。 どちらも甘くて、そこが乗り越えられない。 勝手ながら、果物の甘酸っぱいは美味しいと思う。
作り方はショウガを細く切る、針ショウガを目指すが、なかなか難しい。 千切りは、千六本より細い。 千切りとの中間くらいになった。 これを軽くチンする。
それを大事な大事な「梅酢」に漬ける。 「和える」が正しいかもしれない。 「梅酢」は「梅干し」を漬けるときに副次的にできるものだが、白梅酢も(赤ジソを入れた後の)赤梅酢も、この上なく美味しい。 単純に、梅と塩で出来ている。 梅干し造りの最初の行程、梅の実に塩をして、しばらく置くが、そのときに梅から出てきた水分、つまり「酢」のことだ。
「紅ショウガ」になっても甘さはまったくない。 しかし、本来の紅ショウガの作り方は知らない。 まったくの邪道かもしれないが、好みのものが出来あがった。 我が家では、新しい料理の発見。
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