これは友人が展開するブランド「L'FIN-NEUF」の作品
人の生活の基本を「衣食住」、と言う。
食と住には書いてきているのに「着るもの」について何も触れていない、興味が無いの
かもしれない。 自分のことは自分で見えにくいこともあるけれど、そのひとつには、
衣類からあまり進歩を感じていない、ということも原因している。
素材はゴアテックスを筆頭に(して良いのかな?)、新機能の新素材はあるようだ。
例えば、消防士の対火服などは、性能が上がったに違いない。
しかし、40年前にも人類は「月」の上を歩いている。
服装の流行というものは繰り返して現れる。 昔に見た格好は自分がそれを知っていると
なんだか恥ずかしく感じる。 初めて体験した若い人には新鮮かもしれないが。
特に、最近の服装はどこが新しいのか、理解しづらい。 それこそが、歳を取った証拠と
考えることも出来るだろうが、それは否定したい気分だ。
ひとつ気の毒に思うのは、若い人が新しいと受け入れたものが、単なるサイクルのせいで
目の前に現れているに過ぎないと思えるときなのだが、そうでないなら嬉しく思う。
もちろん、全てが繰り返しではない。 新しいものもある筈だ。
何かが生まれ、人々に受け入れられれば、大きく育ってゆく。
「ファッション」と「スタイル」を行ったり来たりして、服飾関係者は模索する。
こどもの頃、21世紀は「夢の世紀」で、人が全員「宇宙服」みたいなものを着て生活する
かのように語る人もいたが、それは超高機能の衣服という意味合いだったのだろう。
機能的ということは、人間の生活として、人生として、最も大事なものとは考えられない。
この歳になって「無駄の重要さ」を思う。
だから、衣装の進歩は、ゆっくりで良いのかもしれない。 肌に寄り添いながら。
Musik この奏法がここまで育つとは思わなかった
エリック・モングレインの至芸 「AirTap」
これがアコースティックギターで演奏出来るなら最敬礼しなくてはならない