日曜日、隣町の体育館で開かれている「YSFCの飛行会」を見学した。
「YSFC」とは、横田スローフライヤークラブ、つまり、ゆっくり飛ばす飛行機のクラブだ。
操縦するためのリモート・コントローラーを、この分野では「プロポ」と呼ぶ。
プロポの説明は難しいが「プロポーショナル方式という言葉の略語で、操縦機のスティック
を傾ける角度に応じて、飛行機側の操縦系の要素を比例的に変化させられる」もの。
機首の向きを「上下左右に変えること」や、「機体を傾けること」などを命令する。
その命令を電波などで送り、それらの要素の組み合わせで、飛行機は飛んでいる。
世界的な傾向だと思うが、最近は女性の操縦士が増えているようだ。
間接的な制御ということは、老若男女を問わないということを意味する。
写真は女性が使っていたプロポだが、自分なりのデコレーションが施されていた。
実機をモデルにした飛行機もあれば、個別の目的を持って設計されるものもある。
体育館は実験室だ。
2機以上で、このリボンを切り合う競技もあるそうだ。タコの糸切りに似ていると思う。
最近はアクロバット飛行への挑戦も盛んだ。
面白いのだが、あまりに凄すぎて何が何だか分からないほど、激しくその姿勢を変える。
ただメチャクチャに飛ばしているのかと尋ねたくなる程、めまぐるしい。 これを意図的に
操縦しているとすれば、驚きだ。 それはどんな操縦士か、見れば、少年だったりする。
先日の、スロープを投げ降ろすグライダーは、「風」を待つ。
それは「波」を待つサーファーのようなところがある。
アクロバット飛行を見ていて思うのは、フィギュアスケートに似ているということ。
宙返り、旋回、きりもみ、空中にホバリングのように浮かんで、そこから回転などすると
まさにスケートの技に見える。
音楽を流して、飛行機で踊る。 そういう競技が実際に行われているということだった。
とすれば、シングルもペアもシンクロもあるということになる。
飛行機は、遅く飛べるとはいえ、カメラで追うには速い。
まして、アクロ機になれば、次の動きは想像の範囲から簡単に飛び出してゆく。
右目でファインダーをのぞき、左目で周りを見ながらカメラを向け、適当に撮ってみた。
学術的(技術的)な写真は撮れない。 自分のカメラが持つ能力の限界でもある。
いつもながらの、遊んだイメージ写真で、雰囲気だけでも伝わってくれればと思う。
ワルツを踊れれば、対応力が増すだろう。
チャイコフスキーの弦楽セレナーデ 第2楽章
Musik Tchaikovsky : Serenade for Strings, Mvmt. 2