弦を張り替えると気持ちが良い。
D'Addarioのエクストラライトを持っているつもりだったが、開封したら、なんと、
1弦が入っていなかった、2弦が2本。 こういうときに、ちょっと考える。
これって例えば、神様の思し召し? このセットに挑戦せよということだろうか。
まさかね、ということで1弦を買いに行く。 ついでに店頭のギターなど見て回るが、
ノッペリとした仕上がりに、有り難味が伝わってこない。
弦の張り替えと必ずしも関係しないが、半年に一度くらいはフレットや指板を観察。
最近では新しい方法もあるようだが、このギターはローズウッドに鋸で溝を刻み、
フレットを打ち込んだ仕組み。
古いので、木の暴れは僅かでも、フレットの弦が当たるところが削れてくる。
それらを削って調整する。 やり方は様々だろうが、砥石を使っている。
ネックに沿って(1フレットから高音部)にザーッと、でも、やり過ぎてはいけない。
だいたい揃ったら、今度は直角方向、フレットに沿って(1弦から6弦方向)に削る。
そうするとフレットの頭の形が、たくさん削れるところと、そうでないところで、
ヒョウタンのように見えてくる。
それをヤスリで綺麗な台形に仕上げ、弦と接するところを均一な幅にする。
その後、台形の上辺の角を落として、丸く仕上げる。
そうすると、フレットの中心で弦長が決定されることになる。
正しい弦長から正しい音程が生まれる、という理屈なのだが、現実は簡単にゆかない。
砥石(オイルストーン)。この写真で第一段階は左右、第二段階は上下という意味。
ヤスリは、甲丸ヤスリの頂点を削って歯を消している。 自作。
サンドペーパー、スチールウールで仕上げたら、オイルを含浸。
寝かせた後、拭き取る。
ギターは正しく調弦することが大変に難しい楽器だ。 弱点だと思う。
音程が正しく聞こえるなら、弾き手が加減をしているということでもある。
ほとんどの弦楽器は、自分でチューニングすることが多い。
自分でチューニングしないタイプの楽器を使う人もいる。
この違いが、演奏者の音楽と関わり方に無関係ということはないだろう、な。
チューニングには、たくさんの方法がある。 個人の勝手だと思う。
例として、6弦からレラレソラレ。 これはモーダルなイメージ。
我が家では、この調弦か、もしくは「ソ」を半音下げている。
Musik Simon Fox - DADGAD Guitar