イタリアのオペラ作曲家「ジャコモ・プッチーニ」の作品から、
きょうは友人に1曲届けたい。
Musik
プッチーニがオペラ作曲家として名を為す前の作で、弦楽四重奏として
書かれた「菊」という曲。
初めて聞いたときに、自然に身体の奥深くに染み込んだ。
出世作となる「マノン・レスコー」より前に発表されているが、
後の、旋律家としての成功を十分に予感させる。
作曲の詳しい経緯は知らないが、追悼のために書かれたものらしい。
2回目に聞いたとき、思い付いたことがある。
「菊」は四分の三世紀を過ぎ、形を変えてお目見えした。
次の命を生んだとも言える。
話の色合いが極端に変わるようで恐縮だが、007シリーズ映画の第2作、
「ロシアより愛を込めて」の主題曲は「菊」の影響を受けていると思う。
ライオネル・バート(ミュージカル「オリヴァー」が代表作)という
イギリスの著名なソングライターの作で、マット・モンローが歌った。
「愛を込めて」(with love)は手紙の末尾に添える言葉でもあるし、
曲を取り巻くイメージは違い過ぎるが、失礼にはあたらないだろう。
あいにく、我が家に菊の花は無く、撮影できたのは白い薔薇だった。