この可哀想な兄妹の家も例外ではございませんでした。 永く続く飢饉のせいで村は生気を失い、口減らしのために年寄りはもとより、幼い子供たちさえ捨てられる時代でございました。 大人達が今日を生き延びる、それしか方法がなかったのでございます。ヘンゼルとグレーテルも、騙されて、行ったこともない程の山奥で捨てられて仕舞ったのでございます。 ところが頭が良く、勇気もある兄妹は森の中で魔女の家を見つけ、そこでグレーテルが魔女修行をすることで生き延びることが出来たのでございました。 魔法を身に付けたグレーテルは、魔女を竃(かまど)に突き落として殺し、そして自分達を捨てた母親に復習するために山を下りるのでございます。 グレーテルは雷の魔法を使って母親に電撃を落とし、その命を奪ったのでございました。
正調「ヘンゼルとグレーテル」の物語とは、こういうものになるだろうか・・・?
大航海時代に入り、新大陸から「恵み」が運ばれた。(盗まれた)
原産地がペルーと言われる「ジャガイモ」が、ヨーロッパの飢饉を救うことになる。
やがて、この兄妹の住む村にも、新大陸からの「恵み」がもたらされた。
兄も妹も成長し命を永らえた。 そして、ここに奇跡が!
そのヘンゼルから15代下った姉弟が現在、日本で暮らしているのだった。
男性の名はヘンゼル。 彼には姉がいて、偶然か、その名がグレーテル。
その家には「竃」があり、弟は菓子作りが得意なのである。
毎週見ているテレビ番組を紹介。
「グレーテルのかまど」 は、こんな番組。 土曜日の22時、Eテレ。
ヨーロッパに於けるジャガイモの栽培は寒冷な北欧から始まる。
有名なプロイセンのフリードリヒ大王が発した「ジャガイモ令」は1756年のこと。
この年は音楽史的に忘れてはならない。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生まれた年だから。
フリードリヒ大王は音楽にも造詣が深い、演奏も作曲もする。
彼にはカール・フィリップ・エマヌエル・バッハも永く仕えた。