枝を切り取った。 理由をふたつ。
日に当てたくて通路側に枝を振っていることもある。 撮影のために鉢を回転させることもある。 出入りする人には、興味のないものだから、誰かが、もしくは誰かの荷物が触れることがあってもおかしくはない。 花の付いた枝の先15cmくらいのところに亀裂が見つかった。
それから雪のことがある。 気温はそれ程下がらないだろう、感傷的過ぎるとお笑いかもしれないけれど、この子を雪にさらしたくなかった。
折れていたところから切り取って瓶に入れ、家の中に。
今までは、紹介のために、こちらが一方的に撮影していたような気がする。
しかし、今こうして一輪の切り取られた花を眺めていると、初めて一対一で命が向き合ったように感じられた。 それは、ひとりの人間をスタジオで撮っている気分。
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花が自ら言いたいことがあり、それを発していたのではないだろうか。
だから、これらはコスモスちゃんのポートレートかもしれない。
Oskar Merikanto "Valse lente"