冬のスポーツという訳ではないが、マラソンや駅伝などの長距離競技は、冬に見ることが多い。 きのう、実業団女子の駅伝をテレビで見た。 岡山の「天満屋」というデパートが優勝した。 実力のあるチームで、有名ランナーを排出している。 いつか優勝するときがあると思っていたが、今回、初優勝を勝ち取った。
2位以下を大きく引き離して、アンカーがゴールのテープを切った。 「切った」というのは形容であって、本当に切ったということではない。
テープを張るのは陸連か、大会主催者か、どちらだろう。 アウトコース側のテープ係の女性が手を離すのが決まりのようだ。
ゴールのテープとは何だろうか。 いつも不思議に思う。
心配になるのは、こんな理由からなのだ。
何年か前の話、それはマラソンの大会だったが、外国人選手が2位でゴールに戻って来た。 理由は知らないがゴールにテープが張られていた。 マラソンでは前の選手が見えないときがある、つまり、自分が何位だか判断できない状況が考えられるので、勘違いが発生することもあるだろう。
その選手は、テープは自分のものだと言う。 そして、自分が切ったのだから優勝者は自分なのだと。 これが証拠ではないかと。 それが彼の常識だった。
ある意味、もっともな話である。 ほかにも、外国の選手がテープを引き掴み、そのまま走り去るのを、大会役員が取り戻すシーンも見たことがある。
トライアスロンでは、そのままテープを渡してしまうことが多いように感じる。
どちらが良いだろう。 先ほどの女子駅伝は、最下位の選手にまでテープを張って待ち構えた。 どこがゴールか分からない? それはないと思うのだが。
短距離走では、そのテープに胸が触れた瞬間にタイムが計測されていた。 その名残りかもしれない。 負けた選手にもご苦労さんと言っているのかもしれない。
もちろん、「エキデン」のように日本で生まれたという競技もあるし、固有の風習があっても良い。 でも、世界から選手を招待して国際大会を開くなら、共通のルールが互いに認知されるべきではないだろうか。
考え方の問題なのだ。 あのテープって何なのだろう。
とにかく、世界陸連で協議して、統一した方法が採られるべきだと思う。
選手たちは力の限りを尽くしているのだ。
Chariots of Fire