パルケ・エスパーニャでは、もうひとつ「鍋」を買った。 意外と言われるが、以来、パエリアは我が家の定番料理のひとつになった。 パエリア/paellaの定義には詳しくないが、スペインはヴァレンシアの郷土料理。
言葉としてはこの鍋の名前だったそうだが、今ではこの料理の名前としても通用する。
世界三大米料理、という言い方がある。 なんの根拠もないし、いい加減なものだと思うが、パエリア、トルコのピラフ、イタリアのリゾットという説が有力のようだ。 個人的には21世紀を見据えればチャーハンも力も増すと思う。
もっと、思うところを言わせてもらうなら、ジャポニカの白いご飯、炊き込みご飯、お粥だって素晴らしい、おじやも好きだし、餅だって煎餅だって、と話は終わらない。
天候不順で米が採れない年があった。 そのときタイからインディカが輸入された。 まさに、みっともなくも恥ずかしい話だが、この国では頭からインディカを受け付けない人たちが居て、タイの人々やその国に対して無礼な言葉が聞かれた。
脱亜入欧の真の意味は知らないけれど、ある部分、要らぬ精神遺産として残ったとも言えるのでは?
さて、パエリア、日本人が米を使うときの自由さが、そのまま活かせる料理であるのは、永年親しんだ「こめ」のお陰だろう。 仕上げに鍋をオーブンに入れることは難しいが、全てはお好みで。 しかし、「おこげ」は必要。
節分に写真で紹介したオイル・サーディンは、あるときパエリアの具になっていた。
ヴァレンシアに関係する音楽家といえば、やはり、その地で生まれたホアキン・ロドリーゴだろう。