日本で大変有名な食材の缶詰「シーチキン」、お馴染みの商品だ。
基本的にツナ缶だと思う。ツナはマグロ。素材としてはカツオも使うらしい。
「シーチキン」という言葉は電子鍵盤楽器の「エレクトーン」みたいなもので、
本来は「はごろもフーズ」の商標だが、一般名詞のように使われている。
(もちろん、関係者は厳しく名称を選択しているに違いない)
で、何故、シーチキンと呼ぶのか。確かめたわけではないが、チキンのような
味や色や食感に依るのだろう。
調理法はだいたい2種類、油に漬けるか、水煮(スープ煮)ということか。
この写真は、冷製「茄子とシーチキンの和え物」に見える。
ところが、なのだ。 次の缶詰を見て頂きたい。
良いこと尽くめ、とは言わないが、これは「コストコ・ホールセール」で
購入した商品。 その店のオリジナルブランド「カークランド」製。
チキンブレストの水煮、と読める。 「鶏の胸肉の水煮」
食べてみて、これは何かと問われれば、自分でも笑ってしまうが、
シーチキン? と答えてしまうだろう。
世の中には、こんなものがあるんだぁ、と感じ入る。 売ってて当然なのに。
考えてみれば、何の不思議も無いのに、自分の考えが及んでいなかったこと、
それは、まだまだ山のように有るはず。
それを思わせた缶詰ひとつに、自らの無知が照らし出された気分。
では、日本のシーチキンとは、チキンの水煮に似せて、魚の水煮を、
チキンの油漬けに似せて、魚の油漬けを、作ったのだろうか。
はごろもフーズに問い合わせても、ほとんど意味が無い。
厳然と、その両者がここにある。
何の基準を用いて、その場その場で選択してゆくのかも曖昧に思える。
陸の肉は食べないという人で、海の肉は食べても良い人、海派。
魚は絶対に食べない人、陸派。 彼らが気にすれば良いだろう。
病気が理由になる人もいるかもしれない。選択肢が増えたのだ。
日本では、シーチキンはあまりに有名。
本当のチキン側の劣勢は気の毒だ、ランドチキンって呼ばれちゃうぞッ。
Musik
単純にチキン繋がり
Dixie Chicks 「Not Ready To Make Nice」
チキンかシーチキンかその選択を、うまくやるには、まだ準備が足りない、
という意味ではなく、あのとき、彼女達は戦争に反対しただけなのに。
世間との折り合いは難しい。 仲直りには、もっと時間が必要という意味。